Twitterやニコニコ動画ができる4年前から「同期的コミュニケーション」の楽しさを実現していた「実況板」とは

電通のお偉いさんは2008年6月11日、幕張でこういった。

テレビの世界では「お茶の間」という言葉は死語となっているが,ニコニコ動画はまさに擬似的なお茶の間を作り出しているサービスだ。運営するニワンゴ取締役の西村博之氏について「彼はテレビのことをよく理解している一人だ」。

【Interop Tokyo】「ひろゆきはテレビをよく理解している」,電通上席常務執行役員:ITpro

えっと、ニコニコ動画が開設されたのは2007年1月のこと。その4年前の2003年2月には2ちゃんねるの「カテゴリ:実況ch」ではTVのコンテンツをお茶の間的なノリで楽しむ各キー局ごとの「番組ch板」が出来ていたのに、ということを声を大にして言いたかった。別に当時のひろゆきは「同期的コミュニケーション云々」を意識して板設立(分割)をしたわけではなく、サーバの負荷のコントロールを目的に行ったんだろうけど。

そもそもニコニコ動画は大半の動画では「擬似同期」を提供するサービスだっつのに。家族が決まった時間に一堂に会しているお茶の間とはちょっと違うだろ。ニコ動は。(一部の大量のアクセスを集める動画、またはチャットを目的として作られた動画ではリアルタイムチャット状態になっていることは確かだが)。

そういった意味では実況板は旧来のTVやラジオといったメディア-「同じメッセージを同じ時刻に配信することに適した一極集中型のメディア」-を拝借して(そしてその特性を失わせることなく)実現された「街頭テレビ的な場」なんだろうなあと思う。

ここで実況板に関してWikipediaからの引用で説明を加えておく。

ここで言う「実況」は、プロ野球やサッカー等のスポーツ中継においてアナウンサーが視聴者に向けて行う、音声による状況説明・情報の提供といった「本来の意味の実況」とは異なる。

2ちゃんねるにおける「実況」とは、掲示板利用者達各々が「板」内に立てられたスレッドに、対象となる番組を見聞きした感想をリアルタイムで書き込んでゆく行為を指す。

云わば、スタジアムでスポーツ観戦をしている時のような「場の一体感」の獲得が利用者達の主目的である。

実況板 - Wikipedia

ってよく探してみたら実況板とニコニコ動画の関連性へのひろゆき自身の言及も見つけた。

僕はテレビと(実況板のコメントを)どうくっつけるかというのを考えていたんですね。テレビだと、同じ番組でも地域によって放映時間が違っていたりするので、関東圏の人はみんなで盛り上がれるけれども地方の人はまったく面白くない。2ちゃんねるの実況板の問題はそこにありました。

ひろゆき氏が考える、ニコニコ動画と日本の目指すべき方向性とは - builder by ZDNet Japan

実況板住民は貪欲だ。国会中継も人が集まるし、放送事故とみるとどっと人が沸く。深夜のカラーバーまで実況の対象だ。リアル同期を可能とする実況板、ニコニコ動画を生み出した実況板にはにはなにかまだ他のものを生み出す可能性があるように感じられてしょうがない。地上波デジタル放送のデータ通信や双方向性の機能はこういった方向に活かされないのだろうか。専用の機器が安価にいきわたった10年後、20年後にはもしかしたら、ね。

[参考ページ]
「擬似同期」型メディアの登場・人文系が語るネット(中) インターネット-最新ニュース:IT-PLUS
4Gamer.net ― [OGC2008#04]「ニコニコ動画は2007年最大ヒットのオンラインゲーム」ネット社会学の若手論客,濱野智史氏にネットコミュニティについて聞いてみた(Second Life)
【Interop Tokyo】「ひろゆきはテレビをよく理解している」,電通上席常務執行役員:ITpro
実況板 - Wikipedia
実況ch (2ちゃんねるカテゴリ) - Wikipedia
デジタル地上波が普及した10年後に関する妄想(汎適所属)

Trackback URL

Leave Your Words





画像の中に見える文字を入力してください。

▲このページの最上部に戻る

購読 (FEEDBURNER)

購読って何?→説明はこちら(製作中)

Twitter Updates

Powered By